暗算時における眼球運動関連領野の関与、思い出したくない記憶の直接的な抑制に関するERP及び行動的証拠

2009/07/02 このエントリーを含むはてなブックマーク

【脳研究 - headlines】

  1. Recruitment of an area involved in eye movements during mental arithmetic (Knops A, Thirion B, Hubbard EM, Michel V, Dehaene S, Science. 2009 Jun 19;324(5934):1583-5)
  2. ERP and behavioural evidence for direct suppression of unwanted memories (Bergström ZM, de Fockert JW, Richardson-Klavehn A, Neuroimage. 2009 Jun 26)

1本目はDehaeneのところから。もう2週間以上経ってるのに、こんなScience論文が出ていたとは恥ずかしながら知りませんでした。:ase:  やってることは「眼球運動が左右どちらであったかを判定するmind reader」を用いて、「暗算における操作が足し算or引き算のどちらかであったか」を判定できるということを示したというもの。猫も杓子もmind readerですなぁ・・・。2本目は「嫌なことを思い出したくない」という心理機制に関連するERP study。でも結果がちょっと変、というか解釈に困りそうな感じなので微妙かも。

「神経商法」に頼らなければいけないほど危ないのか?

2009/07/02 このエントリーを含むはてなブックマーク

【脳研究 - issues&ニセ科学問題】

このネタについては実は「神経商法」について論じたエントリの中で「今週出てきた例」として取り上げていたんですが、今日プレスリリースがあったみたいですね。

まぁ、当blogでの「神経商法」の解説をお読みいただければこの話がどんなものかは誰でもすぐおわかりになるんじゃないでしょうか。何もしない時より10倍以上信号値が上がったからといって、某東京近郊の「魔法の王国」で同じ実験をした時よりも10倍以上信号値が上がるわけではないんでしょうし。:cool:

むしろ僕が心配になったのは、「こんなことをしなければならないほど経営が危ないのか?」ということ。関連株が軒並み値を下げそうで、僕は怖いです。そしてこんな「神経商法」に頼らなければいけないということで、ここはきっと「魔法のない王国」なんだろうなと感じました。テーマパークなら似非脳科学ではなく「魔法」で勝負しないと。:razz2:

皮質表面における脳溝深部の「底」の空間的分布と半球間非対称性、”mind-reading”を巡る論争:「フィルタかけてるのに解像度高すぎ」vs.「フィルタは局在を損なうが情報は損なわない」

2009/07/01 このエントリーを含むはてなブックマーク

【脳研究 - headlines】

  1. Spatial Distribution of Deep Sulcal Landmarks and Hemispherical Asymmetry on the Cortical Surface (Im K, Jo HJ, Mangin JF, Evans AC, Kim SI, Lee JM, Cereb Cortex. 2009 Jun 26)
  2. (Critique) Against hyperacuity in brain reading: Spatial smoothing does not hurt multivariate fMRI analyses? (Op de Beeck HP, Neuroimage. 2009 Mar 10)
    (Rebuttal) Spatial smoothing hurts localization but not information: Pitfalls for brain mappers (Kamitani Y, Sawahata Y, Neuroimage. 2009 Jun 24)

1本目はCereb Cortexにしては珍しくanatomical issue。しかもsulcal pitの分布などという実に物珍しいネタ。さらに面白いのが、ほとんど個人差のないsulcusが結構多い中にあって(言語野2箇所に近い上に言語発達に左右されやすいと思われる)STSが一番個人差が大きかった点。こういう地味~な研究って大好きです。:ygrin:

2本目と3本目は、”mind-reading”に関する論争の応酬。2本目は実はサーバクラッシュで失われた速報の中で紹介していたOp de Beeckのもので、曰く「spatial smoothingをかければmulti-voxel pattern classficationは損なわれてしまうはずなのに、mind-readerの結果がやたらと解像度が高いのはおかしい(つまりmind-readerはコラム構造などの細かいneuronal oraganizationを反映しているわけではない)」。これに対して3本目で反論しているのが神谷さんで、「smoothingはlocalizationには影響するが(tuningそのものという意味での)voxel informationには影響しない」。それよりも、この3本目のタイトルにある”pitfalls for brain mappers”って書き方が・・・。:lase:

えーーー、reviewのご要望ならいつでも受け付けます。:cool:

視覚的短期記憶の空間レイアウトの範囲内におけるターゲット探索、視覚的顕著性はワーキングメモリ課題におけるパフォーマンスに影響する

2009/06/30 このエントリーを含むはてなブックマーク

【脳研究 - headlines】

  1. Searching for targets within the spatial layout of visual short-term memory (Kuo BC, Rao A, Lepsien J, Nobre AC, J Neurosci. 2009 Jun 24;29(25):8032-8)
  2. Visual salience affects performance in a working memory task (Fine MS, Minnery BS, J Neurosci. 2009 Jun 24;29(25):8016-21)

JNSから2報。1本目はNobreのところから出てきたERP study。課題は・・・どう見ても2004年のJCNSとほぼ同じなんですが。:nase:  しかもN2pc絡みネタ。いい加減ERP業界は他のcomponentを新規開発してくれないんでしょうか? 2本目はsaliencyがoculomotor behaviorを飛び越えて、その上のWM encodingにまで及ぶと報告するpsychophysical studyです。

「ポスドクに持参金」制度は「任期付き博士会社員」を生むだけで問題の解決にならないし、単なる厄介払いでしかない(追記あり)

2009/06/30 このエントリーを含むはてなブックマーク

【ドクター・ポスドク問題】

記事タイトルは文科省となってますが、厳密にはJSTですね。ともあれ、以前から問題視されてきた「ポスドクに持参金」制度がついにキックオフということのようです。

この問題については当blogでは特に取り上げてこなかったのですが(企画段階で取り上げるのもアホらしかったので)、他所のblogではかなり批判的に取り上げられているようです。Googleブログ検索でもこんな感じで出てきます。例としてこんな感じの記事が見つかりますね(TBは送っておりません)。

ポスドクは全部で1万6000人ぐらいいるので、100人を企業に送り込んだところで何の解決にもなりません(まさに大海の一滴)。そして、いかにお上が「ポスドクの継続的雇用が行われているかどうか確認」なんてしたところで、まさか5年以上も目を光らせるわけでもないでしょう? となれば、やっぱり5年後にこの制度で雇われたポスドクたちはふたたび放逐されることになります。これでは「任期付き研究員」の代わりに「任期付き会社員」を作り出しただけということにしかなりません。

そして何よりも、いくつかのblogでも指摘されていますが5億円もあるのならむしろポスドクのベンチャー立ち上げを支援するとか、公共事業にポスドクを回せるポジションを入れるとかする方がよっぽどマシだったんじゃないかと思うんですがどうなんでしょうか?

結局、今回の政策は「1%でもいいからポスドクとしてカウントされる人数を減らしたい」すなわち厄介払いしたいというようにしか僕の目には映りません。先日も書いた通り、ポスドク問題は構造的な問題なのであり、なればこそ遅きに失したといえども博士課程の定員削減へと政策の舵が切られたわけですですが、にもかかわらず相変わらずその場しのぎのような無益な政策を打ち出した挙句、国の金を無駄遣いするとは一体どういう了見なんでしょうか? ただでさえ世界恐慌で国の支出への風当たりが強い中にあって、こうしてポスドクに持参金をつけるなんて報道がなされるだけでも「税金で無駄飯食らいのポスドク」なんて先入観が市井に蔓延しかねません。そうなったら本当に迷惑千万です。

(追記)

もう「税金の無駄遣い」批判が出てました。まぁ、ここで構造的問題に人々の目が行く日本社会ならまだマシなんですが、普通の人々は「ポスドクの無能ぶり」とやらの方に目が行くんでしょうねぇ・・・。

fMRIデータの独立成分分析は「独立な」成分を選んでいない、シルヴィウス裂に沿った言語ネットワークのトポグラフィ的な機能連絡パターン

2009/06/29 このエントリーを含むはてなブックマーク

【脳研究 - headlines】

  1. Inaugural Article: Independent component analysis for brain fMRI does not select for independence (Daubechies I, Roussos E, Takerkart S, Benharrosh M, Golden C, D’Ardenne K, Richter W, Cohen JD, Haxby J, Proc Natl Acad Sci U S A. 2009 Jun 25)
  2. Topographical Functional Connectivity Pattern in the Perisylvian Language Networks (Xiang HD, Fonteijn HM, Norris DG, Hagoort P, Cereb Cortex. 2009 Jun 22)

1本目は「fMRIのICAはICAなんかじゃねぇ」と言い放つ、揉める雰囲気の漂うPNAS(招待?)論文。2本目は言語野ネットワークのfunctional connectivityを細分化してみましたという研究。何だか週の初めから不作気味だったのでした。:sad:

問題のピトー管を搭載していて、かつAF447便同様に高高度で雷雨に突入し、かつ同様に自動操縦が破綻したNWのA330はいかにして対処したか?

2009/06/29 このエントリーを含むはてなブックマーク

【ニュース】

大西洋上で墜落(空中分解?)したエールフランス447便(エアバスA330-200型機)に関して、遺体収容作業を打ち切ったというニュースが先日出ていました。おそらくですが、ブラックボックスの回収作業も事実上の打ち切りになるものと見られます(標識ビーコンの電源が程なくして切れるため)。遺体に関しては、大変痛ましいことですがもはや致し方のないことでしょう。ブラックボックスに関しては南アフリカ航空295便墜落事故のように数千mの深海から回収できた例もありますので、今後の航空安全のためにも願わくば規模を縮小してでも捜索を続行してもらいたいものです。

ところで、ウォールストリートジャーナルの6月26日付記事が、つい先々週にも香港発成田行きのノースウェストのA330でエールフランス447便とほぼ同じ状況に陥ったものの、無事乗り切った事例があった旨報じています。主要な部分のみ抜粋してみますと・・・

Northwest Airlines jet traveling from Hong Kong to Tokyo last Tuesday suffered a series of equipment and computer malfunctions strikingly similar to those encountered by Air France Flight 447 just before it crashed into the Atlantic Ocean on May 31.

The Northwest plane and its passengers, however, emerged unscathed. Details of the harrowing incident – described in a memo by one of the Northwest pilots and confirmed Friday by others familiar with the matter – highlight how cockpit crews can safely cope with something that is almost never supposed to happen: a system breakdown that prevented the crew from knowing how fast the plane was flying.

During the brief but dramatic event, the Northwest Airbus A330’s crew was left without reliable speed measurements for three minutes. In addition, the computer safeguards designed to keep the aircraft from flying dangerously too fast or too slow were also impaired. Like the Air France A330 jetliner, the Northwest plane entered a storm and quickly started showing erroneous and unreliable airspeed readings.

(中略)

According to the memo written by one of the crew, the twin-engine Northwest jet was cruising at 39,000 feet when it “approached a large area of rain below us.” The plane’s weather radar indicated only light precipitation or perhaps ice crystals straight ahead. The memo recounts how pilots were surprised to see substantial rain “streaming up the windshield” at that altitude and “the sound of the plane getting pelted like an aluminum garage door.”

In the course of five seconds, according to the memo, airspeed indicators for both the captain and copilot showed a huge rollback in the plane’s forward velocity. The standby indicator also rolled back. With autopilot and automatic-throttle controls disengaged, the cockpit was filled with beeps and bright warning signals indicating various system malfunctions.

According to the Northwest crewmember’s account, the captain “hand flew the plane on the shortest vector out of the rain.”

Airspeed indicators continued to waver, but the crew maintained the recommended steady engine settings. Once the airspeed indicators resumed functioning, “we were within 5 knots of our desired speed,” according to the memo. “I think it could have been much worse,” the memo writer concluded.

On Friday, A spokeswoman for Delta Air Lines said its Northwest unit is cooperating with the NTSB. Delta currently is installing new airspeed sensors, known as pitot tubes, on its A330 fleet and expects to complete the work soon. The spokeswoman declined to say if the aircraft involved in Tuesday’s incident has the replacement devices. “Our flight crews have the correct procedures to operate the aircraft manually in the event of an unreliable airspeed indication,” the spokeswoman said.

The Northwest pilot wrote that his flight-control computers never returned to normal during the rest of the flight to Tokyo’s Narita airport.

エールフランス447便の自動送信メッセージが報告したのと、ほぼ同じ危機的状況がこのノースウェスト機にも生じていたことがわかります。実際にノースウェスト機のパイロットたちがどうしたかは上記の記事をお読みいただければおわかりかと思いますが、結局行ったことは「できるだけ雷雨域から速やかに脱出すること」と「直前に自動操縦が推奨していた対気速度を維持すること」の2つのみ。ちなみに「速度計の機能が回復した後になってから、適正速度の限界値より5ノット分収まるように飛んでいたことがわかった」そうです。

そこで、あちこちで凍結したピトー管が発するデタラメな速度指示に惑わされて、うっかり適正速度と異なる値で飛ぶよう操縦してしまったら・・・何が起こり得るかは、ご想像の通りです。もちろんピトー管を凍結しないタイプに換装することが最大の対策なのですが、このWSJの記事も結んでいるように各パイロットが自動操縦が故障したり破綻した時に自分の判断で対処できるようにすることが大事なのでしょう。なぜならば、「そんな事態が起きるとは大抵の航空機メーカーでは想定しておらず、マニュアルやチェック項目すら用意していないことが多いのだから」。

余談ながら。確かフランスの航空法規では貨物室に火災報知機を設置しなくて良いとしていて、エールフランス以下フランスのエアライン各社は実際に設置していないと聞いたことがあるんですが、今でもそうなんでしょうか? 貨物室で火災になって起きた事故というと上記の南アフリカ航空295便墜落事故バリュージェット航空592便墜落事故などが知られているわけですが、自国のエアラインで起きていなければ法制化しなくてもいいやという姿勢というのはちょっと・・・勘弁してもらいたいものです。

シャンパーニュよりも歴史の古い瓶内二次発酵スパークと、チリのカベルネ&シラー:Sieur d’Arc Grande Cuvée d’Aimery 1531 / Viña Cantera Quarta Luna Cabernet Sauvignon & Shiraz (2006)

2009/06/27 このエントリーを含むはてなブックマーク

【食する・飲む - ワイン】

さて、今日は週末恒例のワインな食卓。途方もなく蒸し暑い一日だったので、「ビールもいいけどビールみたいなスパークがいいよねー」などと嫁さんと抜かしつつ向かった先はヴィノスやまざき。今月の2100円コースの受取日でもあったので、最初から2本抱えて帰るつもりでワイン選びをすることに。

で、結局買うことにしたのがSieur d’Arc Grande Cuvée d’Aimery 1531。これはスパークなんですが、ただのスパークではなく文献上はドン・ペリニヨンのシャンパン醸造よりも先(1531年)に誕生していたという南仏の瓶内二次発酵スパーク、ACクレマン・ド・リムー(リムーのスパークの歴史は前から知ってましたが)。そしてこの銘柄は何でも2003年のパリ農業コンクールで金賞に輝いたんだそうで。ふむふむと言いながら購入。

もう1本は2100円コースのViña Cantera Quarta Luna Cabernet Sauvignon & Shiraz (2006)。名前が暗示するように、ビオディナミに準ずるぶどう栽培方式で生産しているカベルネとシラーズの混醸です。

これに合わせたメニューはというと・・・鯛切り身のアクアパッツァ、ボイルド・ウィンナー、ナスのマリネ、ほうれん草のサラダ温玉乗せ、バゲット、チーズ、セサミ・クラッカーというラインナップ。

それではクレマン・ド・リムーから。・・・ほほう、アロマはさすがモーザックやシュナン・ブランで作られているだけあって、シャンパーニュとは異なって蜜りんごのようなまったりとした果実香に満ちているじゃありませんか。:razz:  しかしながら、シャルドネが作り出すキリリと締まった酸味と穏やかで豊富な泡が、梅雨時の蒸し暑さを和らげてくれます。とにかく喉ごしのスッキリ感が素晴らしいです。:goodjob:

なーんて、グビグビ飲んでいるうちにあっという間にスパークが空になってしまったので:lase: 、早速次のヴィーニャ・カンテラのカベルネ・シラーズをば。・・・ふむ、これはシラー(ズ)の滑らかでさらりとした飲み口が蒸し暑い梅雨時でも心地良い感じ。でも一方でカベルネの織り成す滑らかだけれども重厚なタンニンが、程よい渋味をその根底に据えて全体の味わいをきっちり締めているのが感じられます。もっと暑い時でも飲める、夏向けの赤かなぁと思いました。:smile:  でもこれだとピノでも似た感じになるかも?

Sieur d'Arc Grande Cuvée d'Aimery 1531

Viña Cantera Quarta Luna Cabernet Sauvignon & Shiraz (2006):実はもう飲みかけですw

本日のディナー

「MR. BRAIN」本放送の第6話を視聴してみた

2009/06/27 このエントリーを含むはてなブックマーク

【脳研究 - issues&ニセ科学問題】

アホらしいんで副題はナシ(笑)。今回も「脳科学」とやらは全く要りませんでしたね、ってかネタ仕込みのレベルが本当にコナン並みというのが・・・。

  • 「海馬の機能が低下するのは解離性同一性障害(多重人格)ではよく見られることだが、現状ではfMRIで解離性同一性障害の確定診断をするのは困難」(キムタク曰く)
    とりあえずOK。前回も書いた通り、PubMedでは確定診断の可能性を「模索する」レベルの萌芽的研究だけが、しかも6件しかヒットしない。これを解離性障害に置き換えても実は萌芽的研究が6件しかヒットせず、神経科学分野ではいかに研究が進んでいないかがうかがわれる。なお、海馬機能の低下というよりは海馬(および扁桃体)の体積の減少という文脈での研究は存在する
  • 「人は文字よりも色を先に判断する」(隔離病棟の表示と一般病棟の表示をなぜか正しく見分けた仲間にキムタク曰く)
    前回書いた通りで、一応アウト。本来なら文字の方が先に意識レベルに到達する。というか本物のストループ課題なら「色」「文字」の刺激の物理的大きさが等しくなければいけないので、そもそも小さい文字と大きく単色で塗られた四角形とで知覚効果の大小を比較して論じること自体がNG。ただし、この展開はストループ効果の有無よりも、別人格同士の記憶の共有の有無をチェックする(何このコナンや金田一少年並みの展開)ところがポイントだったので、実はこの突っ込み自体にあまり意味がない

ちなみに「解離性同一性障害はfMRIではまだ確定診断できない」という趣旨の台詞をキムタクが言った瞬間に、僕は「ついにこのドラマで神経科学的な根拠に基づいた台詞が出てきた!」と思わず拍手しちゃいました。:ygrin:  どんだけこれまでデタラメばっかり垂れ流してきたんだよ、ってかそこ以外はやっぱりデタラメだらけだったわけですが。

ところで、このドラマって8話まであるんだとWikipedia日本語版で調べてようやく気がついたのでした。まだ2話も残ってるのかよ。:sase:  そしてもう一つ気がついたんですが・・・

作品に関する注意

このドラマはフィクションである。九十九のキャラクター造形に使用されている「右脳・左脳」論は、経済協力開発機構(OECD)の報告書『Understanding the Brain: The Birth of a Learning Science』によると「神経神話」であると報告しており、第1話で九十九が発言した「人間の脳はまだ5%しか使ってない」という説明も、同様な「神経神話」であると報告している。

という注釈がいつの間にかWikipediaの記事に追加されてたんですね。追跡していくと5月31日の昼頃に追記があったようなんですが、僕が引用したのと全く同じOECDの報告書が引用されてるし、当blogの記事を誰か参考にでもしたんでしょうか?:cool:

で、僕が思うに「フィクションである」って一言で括られても実は神経科学のプロとしてはちょっと困るんですよね。というのは、例えば劇中のようにfMRIデータを0.4TのオープンMRIスキャナで撮って3Dグラフィックスを駆使した解析装置で操るということはあり得ないんですが、一方でfMRIデータを1.5 / 3.0TのノーマルボアMRIスキャナで撮ってSPMやBrainVoyagerで解析するというのはごくごくありふれた光景だからです。フィクションだという説明を額面通り鵜呑みにしてしまった視聴者がfMRIでデータ解析した論文がメディア報道になっているのを見て、「えーーーーー、fMRIってあのキムタクのドラマに出てたフィクションでしょ?こんなのに国のお金使っていいの?」とか言い出したりした日にゃ・・・被害妄想が過ぎますかね?:razz2:

まぁ、フィクションだとか設定上のウソだとか言われるくらいなら、最初から実在するものを劇中でも使えばええやんと思った次第です。